Love Game
「ちょっと」
焦ったような漣の声も無視して…
「うっ!」
漣自身が存在を主張する。
「瑞希、もう止めてくれ」
切なそうな漣の言葉に顔を上げて
「我慢出来ない?」
唇に軽くキスを。
「当たり前だろ。ずっと禁欲生活を強いられてんだぞ」
禁欲生活? 不思議そうな顔をしたのか
「ば~か!俺は瑞希以外は要らないの。てか瑞希以外には欲情しないの。前に瑞希を抱いたのって遥か昔だ。だから欲しくて欲しくて…なのに瑞希がちょっかいかけるからヤバいんだよ」
少し恥ずかしそうに顔が赤く染まった。
「漣…」
漣の気持ちが嬉しい。
だから
「お願い、私に愛させて。我慢なんかしなくていいから」
私に欲情する漣が欲しい。
身悶えする漣が欲しい。
言いながらも手は…
「瑞希」
「ね」
「…分かった。好きにしていいよ。その代わり俺も後で」
漣の言葉が終わる前に一気に脱がせ…
「…瑞希」
それはまるでベルベットのよう。
いつからだろう? こんなことが出来るようになったのは。
和司の時もしたことはあるけど自分からこんな風に進んでしたことはない。
『やって』って言われたからしていただけ。
今のようにこんなにじっと見つめたこともない。
どこかに羞恥心があった。
でも今は羞恥心も感じず、寧ろ綺麗だとすら思う。
それはきっと漣だから。
他の誰でもなく漣だから。