Love Game
瑞季と漣(ホワイトクリスマス)
ホテルに戻って、漣がルームサービスの手配をしている間にコートを片付け着替える。
クリスマスだもん。
初めて漣と過ごすクリスマス。
少しくらいはおめかしをしてもいいよね。
ワインレッドの膝丈ワンピース。
絵梨香ちゃんにパリでショッピングした時に勧められて買ったもの。
もう着ることはないかなと思っていたワンピース。
アクセサリーはシンプルな金のネックレスだけ。
髪はこのままダウンで。
アップにしている時間もないし。
メイクだけはワンピースに合うようにいつもより少しだけ濃く。
うん、これでいいよね。
「瑞希、晩飯…」
寝室に入って来た漣がドアで止まる。
「へ、変かな?」
こんな格好を漣に見せるのは初めてだから恥ずかしい。
「綺麗だ」
「……」
漣が私の前に立ち
「本当に綺麗だ」
「れ、漣」
「瑞希が着替えたんだから俺も着替えないと」
「えっ?いいよ。漣はそのままで」
私の腕を取り寝室から出して
「クリスマスなんだから。直ぐに着替えるから待ってて」
ドアを閉められた。