Love Game
「おはようございます」
振り返ると
「……」
驚いてる。
「あ、漣君おはよう。座って。瑞希」
「はい。おはようございます。此方にどうそ」
「……」
椅子に座り由布子先生がメイクを始める。
ヘアはメイクが終わってから。
鏡越しに私を見てる。
「瑞希さ~ん」
絵梨香ちゃんが入って来て
「どうしたの?」
「ごめん。衣装着たら髪が」
あ、解れてる。
「座って」
隣の椅子に座って撫で付け
「うん、ありがとう」
椅子から立ち上がり
「漣君、やっぱりかっこいい。ね、瑞希さんもそう思わない?」
「そうね」
メイクは終わって今はヘアをしてもらってる。
絵梨香ちゃんが入って来てくれたから助かったわ。
じゃないと私がしなくちゃならなかったもん。
「何か今日の漣君、ちょっと凄みがあるね」
「絵梨香、煩い」
「は、相変わらず偉そうなんだから。じゃあお先に」
漣の頬をつついて部屋を出て行った。
「はい、漣君も出来上がり」
「ありがとうございます」
椅子を立ち、一瞬私に視線を合わせるけど私は反らす。
ちょっと眉間にシワを寄せて
「着替えて来ます」
部屋を出て行った。
「じゃあスタジオに行こうか」
「あ、はい」
メイクボックスを持ってスタジオへ