Love Game
【漣side】
「おい、漣」
「あ、はい」
「どうした、今日ぼぉ~としてっぞ」
矢野さん…
「大丈夫っすよ」
「まぁ、仕事が忙しいからな。悪いけどもうちょっと頑張ってくれ」
「分かってます」
明日はCM撮り。
久しぶりに絵梨香との仕事だから少しは気も晴れるだろう。
――
―
そして明くる日
スタジオのメイク室に入り
み、瑞希!?
「漣君、今日は宜しくね」
あ、
「お願いします」
神部先生に声を掛けられ我に
「どうぞ」
瑞希が俺を椅子の方に促すが、目を合わせようとしない。
神部先生にメイクをしてもらいながらも鏡越しに瑞希を。
先にヘアメイクを済ませて着替えてきた絵梨香が髪が乱れたと瑞季に直してもらって
「漣君、相変わらずかっこいいね、特に今日は凄みがあって」
瑞希も『そうね』と相槌打ってるが、 どうでもいいような気のない返事。
もう俺には何の興味もないように。
「絵梨香、煩い」
完全に八つ当たりだ。
そりゃ凄みも出るつうもんだ。
瑞希に飢えてんのに。