Love Game



朝御飯を食べながら

「実家って遠いの?」

「う~ん電車で1時間くらい」

「東京?」

「ううん、神奈川」

「神奈川か。近いような遠いような」

「まあね。コーヒーのお代わりは?」

「あ、ん」

コーヒーを注いで渡す。

「しょっちゅうは帰れないよね、忙しいから」

「うん」

何か上目遣いに見られてるんですけど。

「用事?」

「あ、うん」

「どうしても帰らなきゃ」

「うん。帰らないと」

「用事って?」

根掘り葉掘り聞くのね。

「お見合い」

「……」

「……」

「えっ?見合いって?瑞希さんが?」

かなり驚いたようで固まってる。

もしかして『お見合い』って単語の意味が中々理解出来なかったんだろうか。

そうよね。

22才の今時の男の子に『お見合い』 なんてピンと来ないわよね 。

「瑞希さん…見合い」

「フフフ…冗談。すると思った?」

「そんな冗談言うなよ」

「えっ?」

何故か漣の機嫌が。

はぁ~

かなりの気分屋だわ。

「じゃあ何の用?」

「えっ?」

いきなり

「瑞希さん」

「い、いや別に。連には関係ないし」

「ん?」

な、何か怖い。

「た、ただの里帰りだって。お正月以来帰ってないし。珍しく3日間もお休み貰えたから」

「ホントに?見合いなんかしないよね?」

「しないって。一応最近振られたとこなんだから。誰とも結婚はおろか恋愛する気もないし」

「…それはそれで困るんだけど」

「えっ?何か言った?」

「ん、何も。じゃあ会えないんだ」

「貴方もドラマで忙しいでしょ?」

「でも会いたい」

「……」

貴方は子どもですか?


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