君に捧げる恋歌



だが何分経っても、舜は歌わなかった。


目を開いて、舜の顔を見る。


そこには悲しげな舜。


私と目が合うと彼は笑顔になって、笑っている。


「あの、歌わないんですか?」


「う~ん、今日は歌う気分じゃないな。」


彼は前髪を揺らし、その隙間から見える瞳は笑っていなかった。


彼の瞳から伝わる悲しげな感情。


それは一体なんなのか。



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