君に捧げる恋歌
すると彼は急に立ち止まり、私の頭はそのまま彼の背中へぶつかった。
「いでぇ!気をつけろよ。」
気をつけろよって、貴方が急に立ち止まったからって言いたかったけど狭い路地から大きな道路に出て声が出ない。
そこには大きい道路を挟んだ奥に砂浜、その先には海。
彼は「着いた。」と、小さく呟いて横断歩道を渡る。
砂浜に着くと、波際ギリギリのところで腰を下ろした。
私も同じように腰を下ろす。
制服が汚れようが関係ない。