君に捧げる恋歌



その言葉聞いたのは二度目。


「好きじゃなくても、出来る。」


昔負った傷が再び広がる感じがした。


「最低。」


そういい放しおもいっきり睨みつけようと思ったが、一気に涙が出てくる。


握っていた眼鏡を彼の手元に置き、私はその場を去る。


玄関の扉を思いっきり開け、飛び出した。


エレベーターには乗らず階段を一気に駆け下りる。


ここから近いバス停へ向かうが、あんまりバスが通らないみたいで後二時間待たないといけない。


タクシーに乗るお金もないし、私は歩くことに。


< 39 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop