君に捧げる恋歌
「中2の時、好きだった先輩に告白されて付き合い始めたの。その時は本当に幸せだった。私の初めても全部その人にあげた。それから体を重ねることは何回もあった。抱かれる度、愛されてるんだって感じがして。でも半年過ぎた頃、噂で私の親友と歩いてるところを見たって聞いて確かめるために何も言わずに家に行ったらさ玄関にローファーがあって確信した。浮気してるって。部屋に向かってドアを開けたら二人でヤってた。その親友は私の存在に気づいて、思いっきり睨まれた。その時の顔は忘れられない。」
痛む胸をぎゅっと抑えて深く深呼吸。
舜は黙って私の話を聞いている。
そして話を続ける。
「次の日、別れようって言ったの。浮気現場見た事言ったら豹変してさ、お前とはお遊びだったって言われた。じゃあ、キスしたこととかも全部嘘だったのって聞いたら、好きじゃなくてもできるんだよって言われて絶望した。それから誰も信用できなくなった。でも高校に入ったらもう一度やり直そうと思って友達も作ったし、そこには過去を知る人がいないから噂されることもなかった。」