君に捧げる恋歌


黙っていた舜が口を開いた。


「俺のせいでまた辛い思いさせちまったな。本当に悪かった。」


もういいんだ。


舜のことを好きになってしまったから、そんな事どうでも良くなった。


さっきまで、凄く傷ついていた私。


だけど、舜に全部話せてスッキリした感じがする。


「海に連れて行ってくれたら許す。」


そう言うと、パッと明るくなる舜の表情だけどすぐ暗くなり「人の心の傷はそんな簡単な事で癒える物じゃないと。


だけど、舜の側にいればこの傷はなくなるんだと思う。


人を好きになっちゃ駄目と決めていたのに舜のことを好きになってしまったから。


例え恋人同士になれなくても側にいられればいい。


< 51 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop