君に捧げる恋歌
でも私はそう言う彼の言葉を信じなかった。
あの悲しいそうな顔は、絶対に嘘じゃない。
何を根拠にって思うだろうけど絶対に嘘じゃないって確信できる。
でもこれ以上何か聞いちゃいけないようで何も聞かなかった。
コロコロ表情が変わる彼に笑うだけ。
彼も私に合わせて大声で笑ってる。
彼はふとし腕時計に目をやると、なにか用事でもあるのか急に焦りだした。
「やっば、バイト遅れるわ。話に夢中になりすぎた。じゃあな。」
そう言って立ち上がり、私に背を向けた。