君に捧げる恋歌


数分歩いて、着いた場所は最近出来たばかりの大きなショッピングモール。


中に入ると、沢山の人。


舜がどんどん前に進んでいくので必死に後を追う。


舜の服を掴み逸れないようにすると舜がピタリと止まり振り向いた。


「ごめん、歩くの早かった?」


「うん、ちょっとね。」


「そっか、じゃあはい。」


差し出されたのは手。


「人がいっぱいで美歌が迷子になりそうだから。」


子供じゃあるまいし、迷子にならないよっと言いたかったところだが舜と手を繋いでいたいから差し出された手を握る。

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