㈱恋人屋 TWICE!
「んっ、んん~!」
ありったけの力を込めると、自然と唸ってしまう。
「上手ですよ~。」
看護師さんの声も、今はただのBGMにしか聞こえない。
「んんん~!」
「頭が見えてきましたよ~。」
「紗姫…もう少しだ…!」
私の手を握る菜月くんの手に、わずかながら力がこもる。
「んんっ…!」
「もう少し、もう少しですよ~。」
裂ける。冗談抜きで、本当に体が下の方から裂けてしまう。私は産むためにというよりも、もはや生き抜くために必死だった。
「んぁ…!」
今は一体、どれくらい出ているのだろう。見たかったが、見るすべなどどこにもなかった。
「…ん…!」
「紗姫…!」
「…んぁあああ!」
ドロっとした液体が溢れだす感覚と同時に、痛みとお腹が引っ込んだ。そしてそれと同時に、待ち望んでいた声が耳を包んだ。それは文字には表せないが、私の心に、何よりの感動を与えてくれた。
「産まれましたよ~。元気な女の子ですよ~。」
看護師さんが私の足と足の間から赤ちゃんをすくうように持ちあげると、私の胸の上に置いてくれた。
「…ようこそ、可恋。」
ありったけの力を込めると、自然と唸ってしまう。
「上手ですよ~。」
看護師さんの声も、今はただのBGMにしか聞こえない。
「んんん~!」
「頭が見えてきましたよ~。」
「紗姫…もう少しだ…!」
私の手を握る菜月くんの手に、わずかながら力がこもる。
「んんっ…!」
「もう少し、もう少しですよ~。」
裂ける。冗談抜きで、本当に体が下の方から裂けてしまう。私は産むためにというよりも、もはや生き抜くために必死だった。
「んぁ…!」
今は一体、どれくらい出ているのだろう。見たかったが、見るすべなどどこにもなかった。
「…ん…!」
「紗姫…!」
「…んぁあああ!」
ドロっとした液体が溢れだす感覚と同時に、痛みとお腹が引っ込んだ。そしてそれと同時に、待ち望んでいた声が耳を包んだ。それは文字には表せないが、私の心に、何よりの感動を与えてくれた。
「産まれましたよ~。元気な女の子ですよ~。」
看護師さんが私の足と足の間から赤ちゃんをすくうように持ちあげると、私の胸の上に置いてくれた。
「…ようこそ、可恋。」