㈱恋人屋 TWICE!
そして、四月二十日がやってきた。
「ヤバい、ヤバい、ヤバい~!」
転勤初日だというのに、私は寝坊してしまった。こうやって肝心な時に寝坊するのは、私の悪い癖だ。
「やっと起きたか、紗姫…。」
「起きてるなら起こしてよ、菜月くん。」
「起こしたけど起きなかったんだって。」
「あ…そういうパターンか…って、早くしないと遅れちゃう!」
私は急いで着替えると、朝ごはんも食べずに家を飛び出した。
「おい、紗姫、待てって! …全く、まだバス発車まで十五分あるのに…。」
「それ先に言ってよ~…。」
こんな感じで色々あったものの、私達はどうにか新支店に到着することができた。
「ここか…。」
やっぱり、支店というだけあって今まで勤めていた本社と比べると小さめだった。
「何か緊張するな、支店長って…。」
「そんなに緊張するなって。ほぼ全員初めましてなんだぜ?」
「そうだけど…。」
立ち止まって迷う私の背中を、菜月くんが文字通り「押した」。
「ひゃっ!?」
「いいから行けっての。」
「…も~…。」
菜月くんの言葉には、何故か従ってしまう私。それくらい、菜月くんのことが好きだということなのだろうか。まぁ、新婚だし当然だろう。
「ヤバい、ヤバい、ヤバい~!」
転勤初日だというのに、私は寝坊してしまった。こうやって肝心な時に寝坊するのは、私の悪い癖だ。
「やっと起きたか、紗姫…。」
「起きてるなら起こしてよ、菜月くん。」
「起こしたけど起きなかったんだって。」
「あ…そういうパターンか…って、早くしないと遅れちゃう!」
私は急いで着替えると、朝ごはんも食べずに家を飛び出した。
「おい、紗姫、待てって! …全く、まだバス発車まで十五分あるのに…。」
「それ先に言ってよ~…。」
こんな感じで色々あったものの、私達はどうにか新支店に到着することができた。
「ここか…。」
やっぱり、支店というだけあって今まで勤めていた本社と比べると小さめだった。
「何か緊張するな、支店長って…。」
「そんなに緊張するなって。ほぼ全員初めましてなんだぜ?」
「そうだけど…。」
立ち止まって迷う私の背中を、菜月くんが文字通り「押した」。
「ひゃっ!?」
「いいから行けっての。」
「…も~…。」
菜月くんの言葉には、何故か従ってしまう私。それくらい、菜月くんのことが好きだということなのだろうか。まぁ、新婚だし当然だろう。