㈱恋人屋 TWICE!
ファイル15・敏腕弁護士・倉橋法立
ある日。

私と菜月くんと、その他の支店メンバーで居酒屋に行っていた時のこと。

「ちょっとトイレ行ってくるね~。」

私がトイレに行くと、ドアの前に人がうつむき加減で座っていた。

「寝ちゃってるのかな…?」

近づいてみると、その人の横には何やら赤い液体のついた包丁が落ちていた。

「何、これ…?」

私は包丁を手に持ってみた。何のことはない、ただの包丁だった。

「あの~…。」

私はドアの前の人に話しかけてみた。だが、返事はない。

「もしも~し?」

私がその人の肩を揺さぶろうと手を置いたところで、私は異変に気づいた。

その人の服は肩の部分が露出していたのだが…その肩が、冷たかった。

「えっ…?」

その時、私は気づいてしまった。

この人は…もう亡くなってしまっている。

そして、私は今包丁を持っている。こんな所で、もし他に誰かが来たら…。

「何してるんですか?」

私の後ろに、もうその「誰か」は来てしまっていた。

「えぇぇぇぇ!?」
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