㈱恋人屋 TWICE!
「紗姫ははめられたんじゃないかって、俺のところに取材が来たんだ。もちろん、俺は面倒だから拒否したけどな。」
「…でも、私のところには全然来なかったよ?」
「多分、あの警察さんか弁護士さんがうまくやってくれてたんじゃないか?」
「あとでお礼言っておかないとね。」
「何なら、今言うか?」
「え?」
菜月くんが、玄関の方を指さす。行ってみると、そこには法立さんと真守さんがいた。外では雨が降っているのか、二人とも肩が濡れていた。
「あ、どうも…って、何で?」
「『疲れてる時に取材が来たら嫌だろうから』って旦那さんに頼まれて、ここにマスコミが来ないようにしてたんです。」
「菜月くんが?」
「はい。…いい旦那さん、お持ちですね。」
いい人だから結婚したんだけど…改めて言われると、どこか照れくさい。
「顔、赤くなってますよ。」
真守さんに言われ、慌てて顔を隠す私。
「じゃあ、僕達はこれで。」
ジャケットの肩が乾かないうちに、二人はドアノブに手を掛けた。
「あのっ!」
そんな二人を、私は引き止めた。
「どうしたんですか?」
息を吸って、吐いて、また吸って、言った。
「ありがとうございました!」
「…でも、私のところには全然来なかったよ?」
「多分、あの警察さんか弁護士さんがうまくやってくれてたんじゃないか?」
「あとでお礼言っておかないとね。」
「何なら、今言うか?」
「え?」
菜月くんが、玄関の方を指さす。行ってみると、そこには法立さんと真守さんがいた。外では雨が降っているのか、二人とも肩が濡れていた。
「あ、どうも…って、何で?」
「『疲れてる時に取材が来たら嫌だろうから』って旦那さんに頼まれて、ここにマスコミが来ないようにしてたんです。」
「菜月くんが?」
「はい。…いい旦那さん、お持ちですね。」
いい人だから結婚したんだけど…改めて言われると、どこか照れくさい。
「顔、赤くなってますよ。」
真守さんに言われ、慌てて顔を隠す私。
「じゃあ、僕達はこれで。」
ジャケットの肩が乾かないうちに、二人はドアノブに手を掛けた。
「あのっ!」
そんな二人を、私は引き止めた。
「どうしたんですか?」
息を吸って、吐いて、また吸って、言った。
「ありがとうございました!」