㈱恋人屋 TWICE!
お義父さんに車を飛ばしてもらい、電話から十五分後、私達は都内最大の総合病院と言われる海宿総合医療センターに到着した。
「紗姫ちゃん、こっち!」
車を降りると、京子先輩が手を振っていた。
「はい!」
京子先輩の元へと全力で走る。ヒールをはいていなくてよかった。
「えっと…あなたは?」
お義父さんが尋ねる。
「あ、初めまして。以前、本社でご子息の同僚をしておりました長岡京子と申します。」
「そうですか、あなたが電話を…。」
「行くわよ、恭人さん。挨拶なんて後でいいから!」
京子先輩に着いて行くと、私達は手術室の前に立っていた。
「えっ…。」
目をこする。だけど、確かに手術室の前にいるということに間違いはなかった。そして、京子先輩以外の先輩達もここにいた。
「あの…皆さん、菜月に何かあったんですか…?」
「…路地裏で倒れてたんです…。」
「倒れて…た?」
「新海、昨日はかなり遅くまで仕事してたんです。何か『片付けなきゃいけない書類がある』って言ってました。」
「片付けなきゃいけない書類…。」
頭の引き出しを片っ端から開けてみる。菜月くん、そんなこと言ってたっけ…?
「あ…その書類って、本店からのやつですよね?」
「うん。この前の監査の結果報告書。」
「でも友也先輩、それって確か、支店長が出すはずだった…。」
「新海は多分、紗姫の代わりの分までやってくれてたんじゃねーか?」
「紗姫ちゃん、こっち!」
車を降りると、京子先輩が手を振っていた。
「はい!」
京子先輩の元へと全力で走る。ヒールをはいていなくてよかった。
「えっと…あなたは?」
お義父さんが尋ねる。
「あ、初めまして。以前、本社でご子息の同僚をしておりました長岡京子と申します。」
「そうですか、あなたが電話を…。」
「行くわよ、恭人さん。挨拶なんて後でいいから!」
京子先輩に着いて行くと、私達は手術室の前に立っていた。
「えっ…。」
目をこする。だけど、確かに手術室の前にいるということに間違いはなかった。そして、京子先輩以外の先輩達もここにいた。
「あの…皆さん、菜月に何かあったんですか…?」
「…路地裏で倒れてたんです…。」
「倒れて…た?」
「新海、昨日はかなり遅くまで仕事してたんです。何か『片付けなきゃいけない書類がある』って言ってました。」
「片付けなきゃいけない書類…。」
頭の引き出しを片っ端から開けてみる。菜月くん、そんなこと言ってたっけ…?
「あ…その書類って、本店からのやつですよね?」
「うん。この前の監査の結果報告書。」
「でも友也先輩、それって確か、支店長が出すはずだった…。」
「新海は多分、紗姫の代わりの分までやってくれてたんじゃねーか?」