㈱恋人屋 TWICE!
「あ、あの、急に言われてもそんなこと…。」
唐突だったので焦ってしまった。田松さんがため息をつく。
「…やっぱり、僕はダメですよね…。一度、傷つけてしまったので…。」
「いえ、別にそんなつもりは…。」
「大丈夫です。嫌がってるってこと、分かってますから。」
「嫌がってなんかいませんよ?」
変に誤解されると面倒なことになってしまう。困っているわけじゃない。ただ、唐突だったから焦ってしまっただけなのだ。
「…本当ですか?」
「本当ですよ。」
「…ありがとうございます。」
田松さんの顔がほころび、優しい笑みが浮かぶ。
「じゃあ…紗姫さん、どこか行きたいところはありますか?」
「え、私が決めるんですか?」
「ええ。今日は僕が紗姫さんに尽くすので。どこでもいいですよ、紗姫さんが行きたい場所なら。」
「…そうですね…じゃあ…。」
そんな感じで私達がやって来たのは、菜月くんと唇を重ねたあの観覧車がある遊園地だった。
「着きましたよ。」
田松さん、もとい今は明也さんの車で眠っていた私は、明也さんに起こされた。
「ん…あ、もう着いたんですか…?」
「はい。…紗姫さん、かなり熟睡してたんですね。顔に痕ついてますよ。」
「えっ、嘘!?」
慌てて跳ね起き、バッグから鏡を取り出す。
「あはは、冗談ですよ、紗姫さん。」
「…何だ、びっくりさせないで下さい。」
「すみません。でも、こういうのもアリでしょ? さあ、行きますよ。」
唐突だったので焦ってしまった。田松さんがため息をつく。
「…やっぱり、僕はダメですよね…。一度、傷つけてしまったので…。」
「いえ、別にそんなつもりは…。」
「大丈夫です。嫌がってるってこと、分かってますから。」
「嫌がってなんかいませんよ?」
変に誤解されると面倒なことになってしまう。困っているわけじゃない。ただ、唐突だったから焦ってしまっただけなのだ。
「…本当ですか?」
「本当ですよ。」
「…ありがとうございます。」
田松さんの顔がほころび、優しい笑みが浮かぶ。
「じゃあ…紗姫さん、どこか行きたいところはありますか?」
「え、私が決めるんですか?」
「ええ。今日は僕が紗姫さんに尽くすので。どこでもいいですよ、紗姫さんが行きたい場所なら。」
「…そうですね…じゃあ…。」
そんな感じで私達がやって来たのは、菜月くんと唇を重ねたあの観覧車がある遊園地だった。
「着きましたよ。」
田松さん、もとい今は明也さんの車で眠っていた私は、明也さんに起こされた。
「ん…あ、もう着いたんですか…?」
「はい。…紗姫さん、かなり熟睡してたんですね。顔に痕ついてますよ。」
「えっ、嘘!?」
慌てて跳ね起き、バッグから鏡を取り出す。
「あはは、冗談ですよ、紗姫さん。」
「…何だ、びっくりさせないで下さい。」
「すみません。でも、こういうのもアリでしょ? さあ、行きますよ。」