キミ想イ
橙は恋愛話が好きなせいか、自分の恋愛経験が豊富なの。

橙には今、25歳の彼氏さんがいる ……らしい。

私からすればすごく羨ましいんですけど……。


「橙はどうなのさ。彼氏さん」

急に話を変えるように話しかける。

「んー? 最近バイト場でしか会えてないな~。私もあいつも忙しいからさ」

「忙しいって、私とのんびり過ごしてるだけじゃん」

「私はあいつも大事だけど弥好奈の恋バナも大事なの。恋してない乙女をリア充に仕上げてあげたいのさ」

「彼氏さんと私の価値を一緒にするのか!? もう少し大事にしてあげなよ!!」

この子の彼氏さんの扱いと言い…大丈夫なのか…。

「大丈夫だって。こういう時期はあるものだよ」

あるものだよって…。

……あるの…かな。

なら、私と彼がもし付き合ったら……

こんなこと……





……って。



私は何を考えているんだ!!!!


いつもながら妄想が酷くて恥ずかしい…。
私と彼が付き合うなんて…。

アリエナイよね…。
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