俺様上司とツンデレ部下
初夜
「伸也さん…。」
「何?」
「あの、一旦ストップ…。」
「無理。」
「んっ…‼︎」
チュー。
長く長く、少しの痛みを伴って、胸の下に付けられたのは、大好きな人からのキスマーク。
私たちは今、その、世間一般でいう、初夜を迎えております…。
「伸也…さん。」
「んー、あともう3箇所くらい付けるか?」
「ちょ、もういいです!これ以上付けられたら、当分会社に行けません!!」
「チッ…。」
私が付けられたキスマークは、数え切れないほど。
首、背中、胸、お腹、脚。
体の至る所に付けられたのは、伸也さんのものである証。
見るだけで恥ずかしくて、顔が沸騰しそうだ。
「伸也さん、そんなに付けなくても、誰にも盗られませんから。」
「嫌だ。俺のだって見せつけてやんないと、気が済まない。」
「…それより、その、伸也さん、私が限界です。」
「え?」
「だから、その…。」
ニヤリ。
そこで、伸也さんが少し笑ったような気がした。
「んー、じゃあたっぷり愛してやるよ。」
「あっ…‼︎」
その後、朝に出勤するか迷ったのは言うまでもない。