【完結】無口な王子様
圭の恋
俺には、最近気になる子がいる。
橋本 奈緒
俺の友達の木下 健之(キノシタ タケユキ)の彼女の友達。
元々は、俺の中学からの友達である、笠野 隆が木下の中学のアルバムを見て、ある子に一目惚れしてしまったのが事の始まり。
隆は木下に一目惚れした相手である、原田 沙知さんを紹介してもらうことになった。
そして、俺もなぜか連れていかれた。
正直、行きたくなかった。
なぜなら、俺は人見知りをしてしまうからだ。
初対面の相手とは、まず話せない。
それが同年代の女の子なら、なおさら無理。
俺だって彼女は欲しいけど・・・・・。
そんな俺を見かねてか、木下に半ば強引に連れて来られた。
そして、そこで出会ったのが、奈緒。
第一印象は、ちっちゃいなぁと感じた程度。
俺が180cm近くあるから、多分彼女は150cmそこそこ。
俺の前の席に座った彼女は、とてもおいしそうにパスタを食べていた。
ついその姿に引き込まれそうになった。
でも俺は何も話し掛けることができない。
元々、口数は少ない方である俺が話せるわけがない。
よく、木下も隆も友達でいてくれると感心してしまくくらいだ。
もう少し、社交的になることができたら・・・・と思うが、やっぱり無理なんだ。