【完結】無口な王子様



中学2年のある日、圭はある女の子に呼び出され、告白された。


圭もその女の子が好きだったらしく、付き合った。


その時の圭はものすごく嬉しそうで、俺が見てても幸せそうだった。



しかし、付き合ってから3日後・・・。


「圭、どうした?」


黒い影を背負って教室に入ってきた圭に、俺は近づき聞いた。


「隆・・・フラれた」


その声は、近くにいる俺にも聞き取りにくいくらい小さな声だった。


「フラれたって、お前ら3日しか経ってないやん!」


圭の顔を覗き込んだが、俺と目を合わせようともしない。


どこか遠くを見ているようにも見える。


「・・・」


圭は、俯いて黙ってしまった。


「俺でよかったら、聞くで」


俺が、圭を受け止めてやろうと思った。




< 33 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop