【完結】無口な王子様
次の日、学校に行くと、みんなが俺を避けていくのがわかった。
いつも話し掛けてくれる隆でさえ近づいて来ない。
「よっ圭、昨日は橋本さんとうまくいったか?」
たった一人、話しかけて来た木下でさえ、隆に連れていかれた。
とうとうお前らも俺を見捨てるんか?
授業を受けていても何一つ頭に入らない。
頭の中にも何も浮かばない。
本当に『無』になってしまったのかもしれない。
授業が終わり、家に帰って飯を食い、風呂に入って寝る。起きたら学校へ行く・・・・。ただそれだけの繰り返しをしていた。
日にちさえもわからない。