破滅の魔導師
「ねーねーあかりんー」
「なんだよ、ユラ」
「ねーむーいー」
「しらんがな」
だってねむいんだもーん。
わたしは、眠気には逆らわない主義なのさー
「あ、ユラちゃん!!あのね、会わせたい人がいるんだぁ」
赤髪がキャピキャピしながら言う。
「んー。誰?」
「あーそろそろくると思うんだけどなぁ」
へー。誰だろー。
ガラーッ
いいタイミングで誰か入ってくる。
そろそろ、とかミヤビに言われてたからそいつかと思って全員目を向ける。
「…え」
わたしは、目を見張った。
声が出なかった。
体が動かなかった。
「…ライ」
そこには、よく見覚えのある金髪に赤のメッシュが立っていた。