エリート同期のプロポーズ!?
「どう思う?」


志帆が、うーーーーん、と唸る。


「でもさ、絢斗君が結婚詐欺師だったとして、李花を騙す価値や、理由って……?」


「そう……だよねぇ」


「普通に一目惚れしたんじゃないのぉ?」


「されるタイプじゃないし、あたし」


「タイプってどういうこと?!」


楽しそうに笑う志帆を見ながら、あたしもつられて何となく笑う。


「でもさー、」


志帆がそっと箱を手に取る。


「これ。返すにしても、どっちにしろ会いにいかなきゃじゃん!」


「そーなんだよぉおぉぉぉぉぉ!」


思わず大きな声が出る。
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