エリート同期のプロポーズ!?
「好きだから……困ってるんだよ……早く誰かを見つけて結婚しないと…………」


志帆が泣き出してしまった。


ごめん。泣かせちゃった……。



そっか。好きなんだ。



そうだよね、好きな相手だから、失う時のダメージが怖すぎるんだよね。


でも、好きなのに。


両思いなのに。


報われないなんて、岡野君も志帆もかわいそうだよね?


「岡野君と結婚すればいいだけの話じゃん」


「それが無理だから、苦しいんだって」


……らしくない。やってみないと分からないのに……。


いつもの志帆の笑顔を思い出す。


「よし、決めた」


あたしの声に、志帆が身体をビクッとさせる。
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