エリート同期のプロポーズ!?
「だって、そういう経験ないって言う人にしては、余裕じゃん?ああいうとこ見ちゃったからかな」




ああいう、とこ。


そうだよね。


男女が、二人で楽しげに、雰囲気のいいお店でご飯を食べる……というシーン。


やっぱりダメージあるよね。


「でも。別にいいんだ」


「ん?」


「俺は、マドンナが、好きなんであって」


「うん」


「マドンナがウブだー、うわーやべーってのはあとからついてきた情報だから」


「うん」


「元々、純情乙女が必須条件!ってわけじゃねーから」


「うんうん」


「……いいんだ」


いや、違うよね。


純情必須条件じゃないとか、そういうことじゃなくて。


嘘をつかれていることが、悲しいんだよね?


だから、そんなに……


つらそうな顔で、話しているんだよね。
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