エリート同期のプロポーズ!?
「岡ジャニ、出来た子だよ!!本当に!」


「……普通だよー……」


「あの顔!この気配り!!これが全国平均、普通なわけないでしょーよ。そしたら、どれだけの女子が救われるか!!」


一杯目の生ビールで酔ったわけでもないのに、熱弁を奮うあたし。


「…………まぁ、ねぇ」


志帆がやんわりと認めた形を取る。


いいのいいの、もっとのろけるがいいよ!!


やけくそとかではなく、本当にそう思う。



岡野君に惹かれるのに、その想いを断ち切ろうとした志帆。


その葛藤がよくわかる。


だからこそ、本当によかったね、と心から思える。


傷つきたくなくて、高くて頑丈な壁をせっせと作るけど、それとは裏腹に、その壁をぶち壊してさらってくれる人を待っているあたし達。


矛盾なことは、百も承知。


……本当に本当によかったね、志帆。
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