エリート同期のプロポーズ!?
「ちゃんと、婚約者として」


……うわぁ。何をキリッと言い放ってんの……。


「だって、結婚するかどうかはまだ……」


「俺はプロポーズしてるし。

李花ちゃんは、その気持ちを知った上で付き合う訳だし」


「そりゃ、そうだけどさぁ……」


何となく気恥ずかしいのと、未だによく現状が飲み込めていないのとで、手元にあった白身魚のシトロンクリームソース??だかなんだかをほじくる。


もろもろと崩れていく魚の身。


なーんか、やっぱり違和感が残る。


こんなに、誰かに強く必要とされたことがないからなの……かな?


いや、違うな。


所詮あたしは


『皆が結婚しちゃうっていう焦り』


『条件のいい人からのまさかの求婚』


で、目が眩んでいるだけ……なんだよね。


そんな自分は見苦しくて。


自分を肯定する道はただ1つ。


『本当に絢斗君を好きになる』


……しかない。
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