エリート同期のプロポーズ!?
とりあえず、ド派手レギンスよりももっとヤバい、だるっだるのロンTを脱がなくては、と動き出す。


脱ぎ終わる前にスマホが震え出す。


早いってば……。


『えーーーーーそうなの?!どんな人?どこにお勤め?どんな感じ?結婚するの??もしかして出来ちゃったとか?!』


畳み掛けるー!!


予想以上の食い付き&質問攻めに、ちょっと引くあたし。


そ、そんなにあたしに彼氏って、大事件な訳……??


こうなったらとことん煽ってやろう。


『背も高いし、滅茶苦茶イケメンだし、あの泉商事にお勤めなんだ♪昨日も、高層ビルで、夜景観ながらご飯食べてきたし……プロポーズも既にされてるよ!』


……打ちながら、どことなく虚しい。


事実を並べているのに、何一つ嘘はないのに、薄っぺらくてまるで他人事。


異国の言葉のように、何も残らない虚しい響き。
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