エリート同期のプロポーズ!?
「李花、なにやってんの?!」


不意に聞き慣れた声で名前を呼ばれ、振り返ると、そこには職場の同期、山崎志帆(ヤマザキシホ)の姿。


「……志帆こそ!!」


実家で打ちのめされた帰りだったので、何だかとっても嬉しい。


「隣、空いてるー?」


「勿論、どーぞどーぞ」


あたしは慌ててスツールの上に無造作に置いたバックと薄手の上着をよけた。


志帆の持っていた焦げ茶色のトレイには、ホットコーヒーのみ。


「一体どうしたの?こんなところで」


「こっちの台詞だよー!だって今週末は久々に実家顔出さなきゃー、やだーって言ってなかったっけ?」


あぁ。そう言えば。そんな事を愚痴った気もする。


「いや、それがさぁ……」


妹の『従兄弟が欲しい攻撃』を一通り話す。
< 21 / 376 >

この作品をシェア

pagetop