エリート同期のプロポーズ!?
うわぁ、左ハンドル……と思いつつ、シートに身を委ねる。


思った以上に身体が沈み、そのふかふかさに驚く。


「まずは、ごめん」


……?


絢斗君って、あんまり謝るイメージないっていうか……。


「あ。やっぱり詐欺師なのね?大丈夫だよ、別に現金おろしたりしてないし」


「違う違う」


今日は、車のせいなのか、しょっぱなから謝罪なんてしてきたせいか、何だか雰囲気が違う。


いつもみたいにあたしを小バカにする、上からな空気があんまりない。


……変なの。


「謝られることなんて、何もないよ?」


あるとすれば、あたしの方だよね。


気持ちがあやふやなのに、付き合ってるんだもん。


「……具合は?平気?」


「うん、大分いいよ」


「病み上がりなのに外を歩かせるのも、と思ってもっと早く拾いたかったんだけど……」


「いや、充分、駅の手前だったよ」


だって、あたしのアパートもわかんないのに……あ、運命信者だから、そういうプレイが好きなのかしら??
< 221 / 376 >

この作品をシェア

pagetop