エリート同期のプロポーズ!?
……ちゅっ
右の頬に、暖かい感触。
絢斗君の唇があたしの頬にそっと触れたらしい。
「李花ちゃんの気持ちがしっかり俺に向くまで、とっておくことにした」
……いや、アナタ昨日強引に奪ったじゃないですか……?
だけど。
『ゲーム』じゃない絢斗君は、こんなに真剣に向き合ってくれる人なんだね。
そんな発見だけで、もう充分、前よりずっと好きになった気がする……なんて。
まだ、心の底から好きな訳じゃないのがばれているけど、それはこれから時間が解決してくれるんじゃないのかな。
いや、他人事みたいだけど、自分でそう思う。
こんなに大切に扱われるなんて、久し振り過ぎて恥ずかしい。
『1人』じゃないって、あったかい。