エリート同期のプロポーズ!?
「主人の仕事に付いてアメリカに行くんです……とか言ってみたいもんだ!」


志帆が話題をそらしたいのか、ちょっと大きめの声で言う。


「んーでも、今回はアメリカだけど、中国の辺鄙なとことか、フィリピンとか、色々あるしねぇ、支社は」


地元の彼氏とトントン拍子に結婚が決まって以来、髪の毛をくるくるに巻くのをやめた摩耶。


もう、オトコ受けを気にしたファッションとかにしなくていいし!と最近は豪語していて。


一つにクリップで束ねた髪の毛を一旦外して、また束ね直しながら難しい顔をする。


中国の辺鄙なとこ……山奥とか?それはきついかも……。


「それより何より結婚式よう……」


摩耶が深いため息をつく。


まだしばらくは日本にいる予定だったため、色んな式場やゲストハウスを二人で見て回っているところだったらしい。


取り急ぎ、両家で食事だけでも……みたいな流れらしく、子どもが出来る前に落ち着いたらアメリカで式を挙げよう、と言われているとか。



「あたし、普通に友達に囲まれて披露宴とかしたかったんだよねー」
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