エリート同期のプロポーズ!?
好きな人……か。


絢斗君はきっと、疑っているんだよね。


『ゲーム』ではなくて、ちゃんと向き合うと言ったあたしが、自分を好きかどうか。


あたし、ちゃんと好きなのにな。


穏やかに、大切だという気持ちを育てているつもり。



だけど、今までもててもてて、自分が何もしなくても女の子達がとにかく好いてくれていた状態からしたら……きっとあり得ないんだよね?


そりゃそうだ。


今まで群がってきていた女の子達より可愛くもなければ素敵でもないあたしが、『穏やかに』なんて流暢なことを言っているのなんて、きっと身分違いもいいところ。


だけど、急に


「きゃー大好きーーー!絢斗君と付き合えるなんて夢みたいー!」


なんて状態には持っていけない。


それがお望みなら、あたしにはきっと無理。
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