エリート同期のプロポーズ!?
「なーんて、俺が言うまでもないよな」


央がぐいっとジュースを飲み干して、あたしを見る。


「……今これ、ブラックコーヒーだったらかっこよくね?」


ふ、っと笑ってしまう。


「惜しかったね、特濃野菜ジュースじゃあねぇ」


「なー。中年ぽいよな」


「いや、元々それあたしのなんだけど?」


「そーでした!!」


ふふ、と二人で顔を見合わせて笑う。


ああ。


ただの同期なだけなら、ずっとこんな風に楽しくしていられるのかな。


″一番″になりたい、なんて高望みをしなければ、あたしは央とこうして笑っていられる。


央が言いたくないのなら、沙耶香ちゃんとのあれこれを聞き出すなんて野暮なことはできない。
< 323 / 376 >

この作品をシェア

pagetop