エリート同期のプロポーズ!?
何だか、今の言い方って……


『運命の人を探し出す』みたいな甘さがないって言うか。


どっちかと言うと捜索願い系っていうか……。


絢斗君は笑顔でハンドルを握っている。


だけど、それ以上あたしに何も聞かせないオーラを放っていて。



なんとなく気まずい。



♪♪♪♪♪ ♪♪♪♪♪


思いっきり鳴り響くスマホの音で、車内の空気が動いて、何だか救われた感じがして。


「ごめーん、音消して無かったみたい」


「別に気にしないよ、出ていいよ」


「いや、多分電話じゃないし……」


なんとか普通の会話が出来た事にほっとする。


あたしは何に対して怯えているんだろう。
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