エリート同期のプロポーズ!?
あたしの座っていたシートが倒されて、その上で絢斗君が覆い被さる。


柔らかいけれど、逃がしてくれない強さであたしを押さえつけていて……


「ちょっと……」


「李花ちゃん、なんでそんなに鈍いわけ?」


耳元に、酷く冷たい響きの絢斗君の声。


「なにが……?」


「じゃあ、今夜は上の部屋行こうか?」


あたしの頬に絢斗君の髪の毛がさらさらとかかる。


「なんで……」


「俺達恋人同士なんだよね?」


そりゃそうなんだけど。


だけど。なんかおかしい。


そんな、お盛んな中学生みたいなこと、言う?


なんで、いきなりこんなことするの?
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