エリート同期のプロポーズ!?
「絢斗君……央の事、知ってるの?」


央が絢斗君の事を知っているのなら、絢斗君だって……


それを聞いてどうするかまでは考えていなくて。


ただ、央の事や、央から来たメールの事を考えていたらそんな言葉が口をついて。



絢斗君が、身体を起こす。


それにあわせて、急いで、倒されたシートの上で上体を起こすあたし。


狭い車内で、出来る限り、絢斗君から距離を取る。


「む、村澤央のこと……」


もう一度口にしてみる。


窓の外から入る冷たい明かりの中で、絢斗君が笑っているのが分かる。


「そんなこと聞いてどうするの?」


どうするって……。


″そんなこと″って……。


「いや、もしかして、友達なのかなぁって」


言いながら、頭の中で色々な思いが巡る。
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