エリート同期のプロポーズ!?
「友達?冗談だろ」


絢斗君が鼻で笑う。


「あーあ。早く紹介して欲しかったな」


……何を?


「央の顔が見たかった。

……李花ちゃんが俺の事をフィアンセだって紹介するときの、央の顔。

きっと、すんげー驚いただろうなぁ」


絢斗君が、楽しそうに笑う。


「何……言ってるの……?」


背筋が寒くなるのを感じて。


絢斗君がとても冷たい顔で、笑う。


「央は友達なんかじゃない、俺の弟だよ。双子の、弟」


意味が分からなくて、声が出ない。


さらりと言い放つ絢斗君の目は、あたしの事を、見ているようで見ていない。


「だから、李花ちゃんの事は知っていた」


……どういうこと?
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