エリート同期のプロポーズ!?
……駄目だ。あたし、こういう人苦手かも。


「……先戻りますね。えーと……………………」


イケメンが、綺麗なその目を見開く。


「俺の名前、知らないの?!さっきすげー自己紹介したんですけど」


「……いや。脳内ではイケメンだな、としか」


あたしの言葉を聞いて、イケメンが爆笑する。


「やばい、駄目だ、面白すぎる!!何その処理能力。俺ねー、割ともてもてなんだよ?」


……でしょうね、かっこいいからねぇ。


「すげーなー、面白いなー、まりかちゃん」


イケメン、涙を流さんばかりに笑ってる。


「俺ね、谷内絢斗(タニウチケント)って言うの、よろしく。絢斗でいいから」


トイレに続く廊下で今更自己紹介。


「あ、あたしは栗山、李花です」


「さっき聞いたっつーの!あー駄目だー、おもしれー!!」

笑いながらイケメンこと絢斗君はトイレに向かっていった。
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