エリート同期のプロポーズ!?
いつの事だったか。


あたしは、一人暮らししている都内のアパートから、実家に帰ってきた。


田舎の特徴として、『玄関の鍵ってなんですか?』がある。


案の定、玄関の鍵は空いていて。


あたしが帰ることは言ってあったし、チャイムを鳴らすのも他人行儀のようで、そのまんま家に入っていった。


「ただい……まぁ」


奥のリビングからは、母親の声がする。


あ、いるいる。


誰かと電話で話しているみたい。


あたしは、お土産のフルーツタルトを冷蔵庫にしまうため、キッチンに向かった。
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