エリート同期のプロポーズ!?
いくらなんでも、菜緒が可哀想だっつーの。


若いうちに結婚して、どうせすぐ離婚するって言われていたのに、なんだかんだと旦那さんと頑張っているのに。


かわいい子どももしっかり産んでいるのに。


……まぁ、バリバリのキラキラネームなのは、ご愛嬌ってことで。


母親の手法はもう分かっている。


そうやって、妹をこき下ろした後
『それに引き換えお姉ちゃんはね……』
と、あたしの自慢をする。


と、言うか、あたしの自慢をしたいがための前振りとして、妹の駄目さ加減を嘆いている気もする。


こればっかりはしょうがないよなぁ、と思いながら、どうにか冷蔵庫の整理を終え、すっぽりと箱を収め、さて自分でお茶でも用意するか……と食器棚を開けて湯呑みを探していると。
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