エリート同期のプロポーズ!?
志帆が、ピシッと立てていた右手をあたしの肩に乗せ、ぽすぽすと叩く。


「じゃあ、あたし達の明るい未来の為に、お願い、今夜絢斗君とご飯行って!」


「なぜそうなるーー??」


「なるのよ。それが」


全く腑に落ちない。


「……腑に落ちない顔してるねぇ」


そりゃそうでしょ。オーラも表情も何もかも「全く腑に落ちねぇ」ってなるでしょうよ。


「……絢斗君の勤め先。知ってる?」


さっき、あれだけ年頃女子の欲望を赤裸々に言い放ったくせに、今更小声にする意味はあるんだろうか。


「知らないけど……?」


一応小声で返す律儀なあたし。
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