私の師匠は沖田総司です【上】
「まぁ、ここで暮らしていけば、自ずと自分が必要とする剣が見つかるさ。とりあえず、おまえは明日のことだけを考えろ」
「明日?」
明日って何かありましたっけ?
「忘れたのか?今日でおまえの仮入隊は終わりだ。明日、どこに入隊するか決めるんだろ?」
「あ!」
「なんだ、忘れてたのか」
原田さんが呆れた様に肩を竦めました。
思わずムッと頬を膨らませてしまいます。
しょうがないじゃないですか。この頃、隊務と女中の仕事、自分の稽古に追われていたんですから。
「まっ、いいか。とにかく明日だ。楽しみにしておくよ」
原田さんは私の背中をもう一度叩くと、笑いながら屯所の中に戻ってしまいました。
私はしばらくしてから再び歩きはじめました。
いよいよ明日か……。
もちろん、私は1番隊に入隊したい。でも、組長が許してくれるだろうか。
今のままなら、組長は許してくれると思う。
でも、土方さんが私を渡さないと言ってましたからね。
う゛ーん、どうなるんでしょう。
頭を悩ませながら歩いていると、不意に怪しい人影が見えました。
その人影には見覚えがありました。
確か10番隊の隊士です。その人が今、辺りを見渡しながら屯所の外へ出て行きました。
もうすぐ夕餉の筈なのに、なぜ外に出る必要があるんだろう。
……妙な胸騒ぎがします。ここで行かないと後悔するようなイヤな予感。
私は師匠の刀にそっと触れました。
「行ってみよう」
私はすぐにその隊士の後を追いました。
「明日?」
明日って何かありましたっけ?
「忘れたのか?今日でおまえの仮入隊は終わりだ。明日、どこに入隊するか決めるんだろ?」
「あ!」
「なんだ、忘れてたのか」
原田さんが呆れた様に肩を竦めました。
思わずムッと頬を膨らませてしまいます。
しょうがないじゃないですか。この頃、隊務と女中の仕事、自分の稽古に追われていたんですから。
「まっ、いいか。とにかく明日だ。楽しみにしておくよ」
原田さんは私の背中をもう一度叩くと、笑いながら屯所の中に戻ってしまいました。
私はしばらくしてから再び歩きはじめました。
いよいよ明日か……。
もちろん、私は1番隊に入隊したい。でも、組長が許してくれるだろうか。
今のままなら、組長は許してくれると思う。
でも、土方さんが私を渡さないと言ってましたからね。
う゛ーん、どうなるんでしょう。
頭を悩ませながら歩いていると、不意に怪しい人影が見えました。
その人影には見覚えがありました。
確か10番隊の隊士です。その人が今、辺りを見渡しながら屯所の外へ出て行きました。
もうすぐ夕餉の筈なのに、なぜ外に出る必要があるんだろう。
……妙な胸騒ぎがします。ここで行かないと後悔するようなイヤな予感。
私は師匠の刀にそっと触れました。
「行ってみよう」
私はすぐにその隊士の後を追いました。