私の師匠は沖田総司です【上】
全身に力を込めて、震えを押さえます。
恐怖する自分を無理やり奥へ奥へと抑え込む。
そして覚悟を決め、鯉口を切りました。
「おい!そこで何をしている!!」
「っ……!?」
気付かない内に背後には数人の男が立っていました。私が動く隙も与えず、一人の男が私の腕を強く掴む。
腕に指が喰い込み、骨がミシッと悲鳴を上げる。
あまりの痛みに、小さな悲鳴が口から漏れてしまう。
「どうした、何があった!」
「こいつがおまえ達の会話を盗み聞きしていたんだよ」
すぐに立たされ、隊士の前に投げられる。体が地面を滑り、腕や頬に焼け付くような痛みが走った。
「こいつは」
「何だ、知り合いか」
「ああ、最近入隊してきた奴だ。どうしてここに」
「簡単なことだ、興味本位でおまえの後を追ってきたんだろ。可哀想な奴だ。大人しく家に居れば殺されずに済んだのによ」
男が私の顎を持ち上げ、品定めする様な目で私を見てきます。
私はギリッと歯を食い縛り、相手を睨み付けました。
「ほう、なかなか綺麗な顔をしてるな。殺すのが勿体無いね」
「男でもこの顔なら買い手がつきそうだ。此奴は殺さずに売り飛ばした方が良くないか?」
恐怖する自分を無理やり奥へ奥へと抑え込む。
そして覚悟を決め、鯉口を切りました。
「おい!そこで何をしている!!」
「っ……!?」
気付かない内に背後には数人の男が立っていました。私が動く隙も与えず、一人の男が私の腕を強く掴む。
腕に指が喰い込み、骨がミシッと悲鳴を上げる。
あまりの痛みに、小さな悲鳴が口から漏れてしまう。
「どうした、何があった!」
「こいつがおまえ達の会話を盗み聞きしていたんだよ」
すぐに立たされ、隊士の前に投げられる。体が地面を滑り、腕や頬に焼け付くような痛みが走った。
「こいつは」
「何だ、知り合いか」
「ああ、最近入隊してきた奴だ。どうしてここに」
「簡単なことだ、興味本位でおまえの後を追ってきたんだろ。可哀想な奴だ。大人しく家に居れば殺されずに済んだのによ」
男が私の顎を持ち上げ、品定めする様な目で私を見てきます。
私はギリッと歯を食い縛り、相手を睨み付けました。
「ほう、なかなか綺麗な顔をしてるな。殺すのが勿体無いね」
「男でもこの顔なら買い手がつきそうだ。此奴は殺さずに売り飛ばした方が良くないか?」