私の師匠は沖田総司です【上】
師匠、幕末にやってきました
目を開けると、私は見知らぬ路地に立っていた。まず自分の姿を見て驚く。
なぜなら私の服が着物と袴姿になっていたからだ。そして腰には本物と思われる刀。髪は片側にゆるく三つ編に結われていた。
一体なんでしょうかこの姿。確か目を閉じる前はスウェット姿だったはずだ。なぜ着物を着ているんだろう。
「師匠、いませんか?」
私は師匠を呼んだ。でも、師匠はあらわれなかった。し~ん、という擬音語がピッタリの状態です。
辺りを見回すと足元に白い封筒が落ちていました。
「手紙?」
足を折り曲げてそれを拾い上げてみると『蒼蝶へ』と師匠の字で書かれていた。
私は手紙を広げて読んだ。
―蒼蝶へ
僕のためにタイムスリップを決意してくれてありがとう。
タイムスリップは成功しておそらく今は京の都にいるはずだ。年月は文久3年の9月ぐらいかな。
芹沢さんが粛清されて間もない時期だと思う。
土方さんたちが結構ピリピリしている時期だ。そんな時期に君をタイムスリップさせたことを許して欲しい。
それと、もうひとつ謝らないといけないことがある。
この時代で僕は君の前に現れることが出来ないんだ。この時代には生きている僕がいるから、死んだ僕は存在しちゃいけない。
本当にゴメン。僕を許して。
そんな僕から細やかな贈り物として、着物と刀を受け取って欲しい。
刀は僕が実際使っていた菊一文字則宗。
この刀が君を守ってくれることを祈ってる。
蒼蝶、僕の姿が見えなくても僕は君の傍に居るから。それを忘れないで。
沖田総司より
なぜなら私の服が着物と袴姿になっていたからだ。そして腰には本物と思われる刀。髪は片側にゆるく三つ編に結われていた。
一体なんでしょうかこの姿。確か目を閉じる前はスウェット姿だったはずだ。なぜ着物を着ているんだろう。
「師匠、いませんか?」
私は師匠を呼んだ。でも、師匠はあらわれなかった。し~ん、という擬音語がピッタリの状態です。
辺りを見回すと足元に白い封筒が落ちていました。
「手紙?」
足を折り曲げてそれを拾い上げてみると『蒼蝶へ』と師匠の字で書かれていた。
私は手紙を広げて読んだ。
―蒼蝶へ
僕のためにタイムスリップを決意してくれてありがとう。
タイムスリップは成功しておそらく今は京の都にいるはずだ。年月は文久3年の9月ぐらいかな。
芹沢さんが粛清されて間もない時期だと思う。
土方さんたちが結構ピリピリしている時期だ。そんな時期に君をタイムスリップさせたことを許して欲しい。
それと、もうひとつ謝らないといけないことがある。
この時代で僕は君の前に現れることが出来ないんだ。この時代には生きている僕がいるから、死んだ僕は存在しちゃいけない。
本当にゴメン。僕を許して。
そんな僕から細やかな贈り物として、着物と刀を受け取って欲しい。
刀は僕が実際使っていた菊一文字則宗。
この刀が君を守ってくれることを祈ってる。
蒼蝶、僕の姿が見えなくても僕は君の傍に居るから。それを忘れないで。
沖田総司より