私の師匠は沖田総司です【上】
そして春の暖かな日差しが、肌を刺すような強い夏の日差しに変わる頃。
いつも夕暮れ時になると賑わう公園に、今日は朝から子供たちが遊んでいました。
「学校が夏休みになったんだね」
『そうだね。もうそんな季節か』
瑞々しい青葉を生い茂らせた桜の根元で、私はいつものようにお兄ちゃんの膝の上でお菓子を食べていました。
私は公園にいる子供たちを見つめる。
でも、公園からは私たちの所は死角になっていて見えません。
公園にいる子供たちは私の存在に気付いていませんでした。
「いいな~。蒼蝶も思いっきり遊びたい」
『遊んだらいいんじゃない?』
「蒼蝶、身体が弱いから、走ったりする遊びはダメなの」
私が悲しそうに俯くと、お兄ちゃんは『ごめんね』と謝って頭を撫でてくれました。
少しだけ沈黙が流れた後、お兄ちゃんが沈黙を破りました。
『あのね、蒼蝶。僕も小さい頃、あまり身体が強くなかったんだ』
「え!本当!?」
私は驚きのあまり目を真ん丸にして声を上げました。
『うん、本当だよ。でもね、剣道している内に少しずつだけど身体が強くなっていったんだ。
最終的には鬼の土方さんよりも強くなったんだよ』
クックックと悪い顔で笑うお兄ちゃん。
最初キラキラとした視線を送っていた私でしたが、あることに気付きました。
いつも夕暮れ時になると賑わう公園に、今日は朝から子供たちが遊んでいました。
「学校が夏休みになったんだね」
『そうだね。もうそんな季節か』
瑞々しい青葉を生い茂らせた桜の根元で、私はいつものようにお兄ちゃんの膝の上でお菓子を食べていました。
私は公園にいる子供たちを見つめる。
でも、公園からは私たちの所は死角になっていて見えません。
公園にいる子供たちは私の存在に気付いていませんでした。
「いいな~。蒼蝶も思いっきり遊びたい」
『遊んだらいいんじゃない?』
「蒼蝶、身体が弱いから、走ったりする遊びはダメなの」
私が悲しそうに俯くと、お兄ちゃんは『ごめんね』と謝って頭を撫でてくれました。
少しだけ沈黙が流れた後、お兄ちゃんが沈黙を破りました。
『あのね、蒼蝶。僕も小さい頃、あまり身体が強くなかったんだ』
「え!本当!?」
私は驚きのあまり目を真ん丸にして声を上げました。
『うん、本当だよ。でもね、剣道している内に少しずつだけど身体が強くなっていったんだ。
最終的には鬼の土方さんよりも強くなったんだよ』
クックックと悪い顔で笑うお兄ちゃん。
最初キラキラとした視線を送っていた私でしたが、あることに気付きました。