私の師匠は沖田総司です【上】
ある日、両親が病院に来てくれました。
「あのね、今日はお兄ちゃんに、面の打ち方を教えてもらったの。面を打つのにも二つあってね、手首を使って打つのが小さい面。大きく振りかぶって打つのが、大きい面なんだよ」
「そうなの。よかったね」
「うん!」
病院のベットの上で、素振りの真似をする私を見て、お父さんとお母さんが微笑んでくれます。
両親にも、お兄ちゃんのことを話していました。
もちろん、幽霊であることは秘密です。
「本当に蒼蝶は良い顔をするようになったな。毎日が楽しそうだ」
「毎日楽しいよ。だってお兄ちゃん、剣道を沢山教えてくるれから!」
「そのお兄ちゃんは、蒼蝶の剣道のお師匠様なのね」
「お師匠様?」
「師匠って言うのは、先生のことだよ」
お母さんの言葉に首を傾げていると、お父さんが説明してくれました。
「お兄ちゃんが師匠なら、蒼蝶は何なの?」
「蒼蝶は、お兄ちゃんのお弟子さんよ。お弟子さんは、師匠からの教えを受け継ぐ人なの」
「教えを受け継ぐ人……」
私は思わず、その言葉を繰り返しました。
「あのね、今日はお兄ちゃんに、面の打ち方を教えてもらったの。面を打つのにも二つあってね、手首を使って打つのが小さい面。大きく振りかぶって打つのが、大きい面なんだよ」
「そうなの。よかったね」
「うん!」
病院のベットの上で、素振りの真似をする私を見て、お父さんとお母さんが微笑んでくれます。
両親にも、お兄ちゃんのことを話していました。
もちろん、幽霊であることは秘密です。
「本当に蒼蝶は良い顔をするようになったな。毎日が楽しそうだ」
「毎日楽しいよ。だってお兄ちゃん、剣道を沢山教えてくるれから!」
「そのお兄ちゃんは、蒼蝶の剣道のお師匠様なのね」
「お師匠様?」
「師匠って言うのは、先生のことだよ」
お母さんの言葉に首を傾げていると、お父さんが説明してくれました。
「お兄ちゃんが師匠なら、蒼蝶は何なの?」
「蒼蝶は、お兄ちゃんのお弟子さんよ。お弟子さんは、師匠からの教えを受け継ぐ人なの」
「教えを受け継ぐ人……」
私は思わず、その言葉を繰り返しました。