私の師匠は沖田総司です【上】
「あっ!天宮さんが相手をしてくれるの?」

組長の顔が新しい玩具をもらった子供のように輝きます。

「はい、ご指南よろしくお願いします」

「うん、よろしく!さぁ、早く掛かってきて!」

急に表情をイキイキさせる組長に向かって、竹刀の先を向けました。

「アイツ命知らずだな……」

「まぁ、一度沖田組長に叩きのめされたら分かるさ」

「可哀そうに……」

背後でヒソヒソ話をする隊士共黙らっしゃい。

「行きますよ!はぁ!!」

私は組長に向かって竹刀を振るう。しかし、私の攻撃は組長に防がれ逆に攻め込まれる。

私は数回竹刀で組長の攻撃を防いだ後、隙をついて後ろに飛んで距離を取りました。

組長の口元に笑みが浮かぶ。私もつられて口元に笑みを浮かべます。

まだまだ序の口って訳ですね。

「やっぱり、天宮さんと戦うのは面白いね!」

「お褒め頂きありがとうございます」

「さあ、もっと楽しもうよ!」

「ご期待に応えられるよう努力します」

私と組長は竹刀を握り直した後、今度は同時に前へ出ました。
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